バルブタイミング(バルタイ)とバルブクリアランス調整 エンジン組立でバルブ調整は欠かせないものです。整備マニュアル通りに調整すれば簡単に調整できると思いますが、少しでもバルタイについて理解 を深めると応用が効くものです。 ここでは4サイクル4気筒エンジン(SV・OHC)について説明をします。古い整備書には必ずと言って良いほどこの手のエンジンが図解入りで説明されて いますので、ぜひそろえてほしいものです。 |
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バルタイの基礎(その1) |
参考文献 @ 「バルブタイミング エンジン性能の決め手」 グランプリ出版 藤沢公男 A jeep 整備解説書 エンジン編 三菱自動車工業 B 自動車整備と故障探求 山海堂 小林勝 |
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バルタイの基礎(その2) |
部品の名称 シム、コッター、リテーナ、バルブスプリング、スプリングシート、インテーク、エキゾースト ピポット、ロッカアーム、 |
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バルブタイミング図 | 通常のバルブタイミング図は360°の開閉について解説しているが、右図の様に バルブタイミング図は720°で表示されている。この図の方が分り易いと言われているのは、ピストンのサイクル(吸入・圧縮・膨張・排気)はピストンが2回転の720°であるからです。 もっとわかりやすく説明すると、クランクシャフトが2回転してはじめてカムシャフトが1回転します。すなわちクランクシャフトが360°×2回転、720°回転する事で1サイクルとなる訳です。 JH4の場合、初めに0°マイナス32°で吸気バルブ(青)が開きガスを吸入、下死点180°より64°で吸入バルブが閉じて圧縮され上死点よりマイナス側で点火され、膨張すなわち爆発下死点手前68°で排気バルブ(赤)が開き、上死点プラス側28°で排気バルブが閉じます。 |
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ここまでがバルブタイミング(バルタイ)の簡単な説明です。JH4以上の高性能なエンジンを扱うのであればもっと 複雑な説明が必要となりますが、私が扱っているエンジンは日本のエンジンの基本形なのでこれだけで充分です 右表は三菱から出ている設定値ですので覚えておくと良いでしょう。 |
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バルブクリアランス調整 | 調整の基本は第1気筒が上死点位置で行なう事が基本です。 エンジンの分解、組立、バルブ調整もすべて同じ位置で行なうことをお勧めします。 右図はバルブの配置を示したものです。JH4の場合は大きさと位置が違うのですぐわかりますが、SVの場合は横一列にバルブが並んでいるので吸気、排気の位置関係を理解しましょう。 また4気筒の爆発する順番は@-B-C-Aも覚えておいて下さい |
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準 備 | JH4のヘッドカバーとエキゾースト側のプレートを外すと、それぞれインテークとエキゾーストのピポット(調整ネジ)が見えます。 ※必ずパッキン類(3種類)と液状パッキンは用意してください。 |
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調整位置に第1ピストンをもってくる。 | クランクシャフトプーリーのしるしとエンジンブロック側のしるしを合わせますと 第1ピストンと第4ピストンが上死点位置に来ます(実際には見えませんが) 第1ピストンが上死点位置にあることの確認は第4ピストンのバルブをさわると ガタツキがあることでわかります。すなわちバルブが遊びの状態にあります。 ガタツキのない場合は第4ピストンが上死点ですので、さらに360°クランクシャフト を回せば第1ピストンが上死点位置となります。 |
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調 整 | 第1ピストンが上死点の状態で、クリアランスの調整を行います クリアランスは一般には冷時と温時がありますが、これはロッカーアームがアルミなどの素材がある場合でJH4やSVでは冷時のみで右表で行います。シックネスゲージでピポットを調整をします。 |
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簡単な調整方法 | 第1ピストンが上死点のとき調整できるのは、@A、B、Dです 次に第4ピストンを上死点に持ってきます(クランクを360°右周りに回転)します。ちなみに上死点の確認はクランクのプーリーの印を合わせる事で問題はありません。 第4ピストンが上死点のとき調整できるのは、C、E、FGです |
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以上で調整は完了、必ずパッキン、純正液状パッキンを使用して組み立てる事が必要です。 |